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メタトロンとサンダルフォン

 

■1■「メタトロン」の名の古形は「ミトラトン」あるいは「ミットロン」であり、ペルシアの神ミトラの名に由来する。ユダヤ教では天使の名前の末尾にはほぼ必ずエル(-el)が付くが、メタトロンとサンダルフォンだけはこのエルを付けず、代わりに秘教の神を意味する末尾辞オン(-on)が付いている。

■2■メタトロンとサンダルフォンは前者が兄、後者が弟の双子であり、サンダルフォンを女天使とする伝承もある。それゆえにサンダルフォンは、女神シェキナー(※)と結びついている。しかし実のところメタトロンとサンダルフォンは同一存在の表裏二相であり、分離して二者個別に考えることはできない。

           ()シェキナー(Shekinah)…カバラに登場する女神で、雲と
              なって神の玉座または生命の木のケテルをおおっている。

■3■サンダルフォン(Sandalphon)の名は、ギリシア語のシナデルフォンΣυναδελφονから派生した言葉で、「兄弟」を意味する。タルムードによるとサンダルSandalは、まだ形のない胎児(幼胚)を意味する。またアシアス「モーゼの啓示」によると、サンダルフォンは胎児の性別を定める者である。

■4■カバラとタルムードにおけるサンダルフォンは、サマエル(サタン)と戦い、あらゆるいのちを守る偉大な天使である。サンダルフォンはまた、潜在する無限の力と可能性、無形であるが故にあらゆる形態をとることができる潜在力(可能性)を象徴する。生命のあらゆる次元にも行き渡るその力と愛。

■5■サンダルフォンは「生命の木」の一番下のマルクトに位置付けられており、メタトロンは一番上にあるケテルに関係づけられている。サンダルフォンとメタトロンの間は、五百年の旅を必要とするほど離れている。メタトロンは世界と同じ大きさであり、サンダルフォンは世界の1/3の大きさがある。

■6■ここで何が言いたいかというと、メタトロンとサンダルフォンは胎児と胎盤の関係に似てはいないだろうかということだ。しかも私たち1人1人を未だ2度生まれしていない胎児にメタトロンを重ねるならば、目には見えないけれど、1人1人には必ずそれぞれのサンダルフォンがいるというイメージ。

■7■単なる妄想と捉えられても構わないいけれど、自分が未だ自ら敢えて忘れてこの世界を楽しんでいる自覚なきメタトロンであり、決して裏切らず全力で支えていてくれるサンダルフォンがいると考えるのは、楽しいファンタジーではなかろうか。メタトロンとサンダルフォンという自己他者問題。

■8■もし明日がこの世の終わりだとしても、今日は野に花を摘みに行くサンダルフォン。世界のために、私のために。私は結構サンダルフォンが好き。二而不二にして最も近いサンダルフォンに対し、全幅の信頼と敬意を持てる幸せ。他者のそれらの関係をも寿げる幸せ。健やかな妄想として大切にしている。













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  • 2020.07.01 Wednesday
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