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ミトラ教とプラトンの哲学



■1■プラトン(B.C.428〜B.C.347)は直接ミトラ教の教義を創ったわけではない。しかしプラトンが秘教占星術師であるカルデアン・マギと深い親交を持っていたことはよく知られている。バビロニア=ストア学派の師たちは、「天圏流出論」を形成する際に、プラトンの哲学(神智学)を思想上の支柱にした。

■2■プラトンはペルシアでマギに接触したいと望んでいたが、戦争が勃発したので叶わなかった。そこでプラトンはフェニキアに行ってマギに会い、その教えを授かった。後にはペルシアからマギが訪れて、プラトンの哲学に参加した。プラトン臨終の際もアテネに滞在していたマギが神事をとりおこなった。

■3■メディア王国(B.C.715年頃〜B.C.550年頃)のマギから多くのことを学んだプラトンの著書『饗宴』『パイドロス』『国家』『法律』『ティマエウス』等は、カルデアン・マギの秘儀や宇宙論を伝えている。そのため西方ミトラ教の神学は別名をプラトン神学と呼ばれるほどプラトン哲学の影響が大きい。

■4■中でも『ティマエウス』は、混沌とした世界の中で既存の枠組みに捕らわれぬ思考と行動の自由を与る光の救済者コスモクラトール(=ミトラ)の存在を哲学的に洞察した書として重視されている。本の中でミトラは世界創造者(Demiurge)と呼ばれ、ズルワンは「善(theGood,Agaton)』と呼ばれている。

■5■マギとの密接な関係があったプラトンは『国家』の中で、イデア界の太陽をアポロ、物質世界の太陽をヘーリオスと呼んで、この2者の共同統治をこの世の最高の統治形態であると説いた。この考え方は、西方ミトラ教におけるミトラと日輪神ソル(=ヘーリオス)の関係にそのまま反映されている。

■6■プラトンの太陽神崇拝はよく知られている。プラトン自身が『国家』と『ティマエウス』で「アポロとヘーリオスの共同統治こそこの世の最高の統治形態である。統治に必要な正しい認識力を授けることができるのは太陽神だけなので、太陽神に導かれる者こそが国政を預かるに相応しい」と述べている。

■7■プラトンはマギの秘儀に参入すれば、イデア界に昇ることができ、真善美(=ミトラ)を観照する栄誉に浴し、死後イデア界に住むことができると説いた。ミトラ単一神教及び西方ミトラ教の神話に見るイデア界と物質世界の関係においては、ミトラは岩の天殻を突き抜けて物質世界の中に生れ出る。

■8■プラトンによれば、物質世界(有象世界)の背後にイデア界がある。イデア界では霊的な中央太陽(=真善美)が秩序と調和を創り、物質世界ではこれをモデルにして物理的な太陽が秩序と調和を創っている。この2世界の関係を、プラトンは地上をイデア界に、物質世界を洞窟の底に喩えて説明した。

■9■人間は物質界の最下層に住む惨めな存在だが、自分の守護神に付き従う者は、守護神の後について4頭の馬にひかれる戦車に乗って天球層を昇り、上天(イデア界)に入ることができるとプラトンは述べている。イデア界で観照する真実在で最も優れているのが真善美(=霊界の中央太陽ミトラ)である。

■10■イデア界(原像世界)とはペルシア語でメーノーグ(神霊世界)と呼ばれる世界のことであり、ミトラ教では「永遠なる光の国」、弥勒教では「西方浄土」「真家郷」と呼んでいる。『パイドロス』の中には、輪廻転生を信じていたプラトン自身の霊魂がまだイデア界にいた頃の秘儀に関する回想がある。













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  • 2020.07.01 Wednesday
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