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稲の中の3と5



■1■稲は常に5枚の葉で生成の機能を分担している。上の2.5枚は稲自身の身体を作って成長と米作りを担い、下の2.5枚は根にデンプンを送り、養分吸収や有害物質の中和などをしているのである。新しい葉が1枚出展開すると、古い葉が1枚枯れて常に5枚になる。古い葉は根元でそのまま養分となる。

■2■稲は10度Cを超えないと発芽しない。5枚葉の成苗まで生育するのに、発芽後50日かかる。田植えの時は稲葉の数が重要なのだが、寒冷地では自然発芽だと収穫時期が遅れると冷害も発生する。そこで保温苗代で人工的に発芽させ、20日かけて葉が2.5枚の稚苗まで育苗してから、田に植えることになる。

■3■日本には「麦は百倍、稲は千倍」という言葉がある。1粒から麦は百粒、米は千粒収穫できるという意味だが、実は稲は上手く栽培すれば一万粒にもなる。桶に田の土と十分の肥料を入れた桶に一本の苗を植えると、最大200本の穂茎を出す。1穂に平均50粒でも1万粒となる。稲の分げつ力は物凄い。

■4■1粒から一万粒にまでなり得る稲と人間が付き合い始めてから一万年が経つ。その間様々な農業技術の改良や研究がなされてきた。稲は非常に規則正しい生育をする植物だ。ある葉が展開すると、その葉の節より3節下の節から分げつ茎が分化し、その節から発根する。またさらに3枚先の葉が分化する。

■5■同伸葉同分げつ理論というものがあるが、新しい根が出るためには新しい葉が伸びだす必要があるのである。稲はこれを繰り返す。親茎から別れた1次分げつ茎もまた、同時に葉を出し発根する。稲からできる米は生き物であり、玄米は催芽器で目を出させれば年間を通して芽が出る。稲の中の3と5。

■6■不耕起で無肥料、低温育苗で冬季灌水という最先端の農法があるらしい。田を耕さないと稲はストレスからエチレンという成長ホルモンを分泌する。冬季灌水でイトミミズの排泄物が堆積し、雑草の発芽を抑制し、稲の肥料となる。低温育苗は徒長を抑え、美味しい米となり収穫量も増えるというものだ。

■7■この究極の稲作を創出した故岩澤信夫氏の農法だ。不耕起・不施肥・無農薬で草や虫を敵としない自然農の川口由一氏、そして奇跡のりんごの木村秋則氏と共に、故福岡正信氏に影響を受けているというが、できれば私も早々に何らかの形でこのような農業・自然・生命とのかかわりをしてみたいものだ。












 

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  • 2020.07.01 Wednesday
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  • 18:35
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コメント
お邪魔します。福岡正信さんは、こころの時代によく出演していたので、よく観ていました。また、福岡さんの農法を学んだ方が、種を集めて食料環境の厳しい国々の地域に送ることをやっていたので、うちのカボチャの種を送ったことがあります。他には、水稲を田んぼではなく、畑に蒔いて育ててみたことがあります。ニンジンもそこへ蒔いてかなり大きなニンジンになりましたが、継続していないのでだめです。福岡さんは米は一反当たり14~16俵とれるはずと言ってたのですが、現在の標準的稲作は半分位ではと感じます。短稈で、穂の粒数が多いタイプの方が良いと感じますが、コシヒカリから日本晴れに変更している地域もあるようです。

もものすけちゃんのことはこちらで祈りの代わりとさせてください。

頓首
  • B.R.アブラクサス
  • 2014/12/21 12:21 AM
■B.R.アブラクサス さん。

ありがとうございます。

お米に限らず、自らの手で物を作るということを実際に少しでもやったことがある人とない人とでは、やはりそこに何らかの差異を感じざるを得ませんが、やったことがある人はその差異をしっていますよね。

かといって自ら物を作ることをしない人が良くないとかさういうことでは全然なくて、それでも物を作ったことがある人は、自然や生き物に対して感謝や愛情を感じたことがあるのだなあと、なんとなくですが思わせてくれます。

自然と人間との関係のひとつである「農」というものは長いこと続いおりますが、これもまたひとつひとつ知識を蓄えつつも進歩と試行錯誤をしていくものなのでしょうね。

「食」するということの底に「感謝」と「喜び」と「慈しみ」がいつまでもあればいいなあと、ひとり思っております。
  • とーらす
  • 2014/12/21 5:17 PM
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