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身体尺とメートル法…太陽系トポロジー(01)



■1■私たちが最初に世界を計測した時、そして何かを作ろうとした時に用いた物差しは、私たちの身体そのものだった。世界の様々な計測値を記憶するにも、作ったものと馴染み用いるのにも、それは自然な流れであろう。いわゆる身体尺を使い始めたのは、紀元前6000年頃のメソポタミア文明とされている。

■2■指幅・掌幅・手長・開手幅・足裏長・身長・歩幅・関節間長・骨長など、身体尺は身体そのものが基準なので、時代や地域で文化や人種の大きさからくる差はあるが、理解や翻訳が可能で世界中どこでも共通性がある。中でも使用頻度が高い手は、関節や骨の数も多いので、様々な寸法が多数残っている。

■3■白川静の『常用字解』によると、「尺」は手の指の親指と中指とをいっぱいに広げて下向きにした形で、上部は手首の部分、下部の八の部分が両指を広げた形の象形文字である。一本の指の幅が「寸」で、寸の十倍の長さが尺で、十寸の長さ、ものさし、尺の長さのもの、小さい、わずか」の意味となる。

■4■また四本の指の幅を「束(つか)」というともある。日本の度量衡では同様に指1本分の幅を「伏(ふせ)」と呼び、4伏を1束としていた。さて古代エジプト等で使用していた計測の基本単位である1キュービットは、肘から中指の先までの長さの身体尺だったが、1キュービットは28デジットだった。

■5■1デジットは指の幅の長さなので、これは上述の「寸」であり、また「伏」に等しい。4デジットが1パルムで、これは親指以外の4本の指の幅の長さだが、これもまた身体尺の(4伏=)1束に対応している。西洋風にいえばこの7束が1キュービットだが、東洋にはこの身体尺長の単位は存在しない。

■6■日本神話では八咫鏡や八咫烏など「八咫」という長さがよく登場するが、「咫(あた)」は、中国および日本で用いられていた長さの単位である。最古の部首別漢字字典『説文解字』には、周代の尺で8寸を「咫」というとある。指8本分、つまり両手を合わせた時、親指を除いた両掌の幅の長さである。

■7■音楽の平均律や暦のグレゴリオ暦もそれだけでは閉塞しかけているように、世界を計測する時に、その基準としての「物差し」は唯一無比のものを用いるのではなく、少なくとも2つ以上の単位系を用いる方が、世界へのまなざしとしても、それに対する現れである世界の立ち居振る舞いも豊かであろう。

■8■現在でも残っている身体尺には、「ヤード・ポンド法」と「尺貫法」がある。ヤード・ポンド法はメソポタミア由来のキュービットの流れを汲んでいる。もう一方の尺貫法は中国から伝わったもので、メートル表記が義務づけられている現在でも、その一部は専門分野で用いられ、言葉の中に残っている。

■9■キュービットという単位はヤード・ポンド法には含まれていないものの、ダブルキュービットは現在の10進法をバックボーンとしたメートル法の1メートルに近いので親和性がある。元々は指幅であった「寸」を10倍すると「尺」という上位単位になるが、ここには10進法の原型的な構造も存在している。















 

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  • 2020.07.01 Wednesday
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