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内と外の暦をめくるということ

 

■1■サーカディアンリズムというものがある。外界からの情報を遮断した地下壕などで生活すると、地球の1日24時間の周期ではなく、それより少しだけ長い24.8時間ほどのリズムで生きるというあのことだ。月は毎日50分ほど遅れて昇ってくる。地上で月が同じ位置にくるのは24.8時間ごとだということだ。

 

■2■この体内時計と、地球の自転と太陽との関係から生まれている1日24時間とのずれを、私たちは強い光を浴びることで日々リセットしている。月の朔望周期と、地球の1年が揃わないのにも少し似ている。どこか太陰暦と太陽暦との関係も連想させる。この内なる暦と外なるの暦を調和させて生きること。

 

■3■ところで4億年ほど前の地球は1年が400日もあった。樹木の年輪ではなくサンゴの化石の日輪からもそれは分かっている。公転軌道が大幅に異ならなければ、1日の長さがその分だけ短かったことになる。1億年前は376日、2億年前は389日、3億年前は398日、4億年前は409日、5億年前は420日…。

 

■4■別の表現をすれば、1日の長さは1億年前は23.30時間、2億年前は22.64時間、3億年前は22.01時間、4億年前は21.42時間、5億年前は20.82時間であっただろうことが分かっている。ではサーカディアンリズムはどうだったのか。地球から見て月が同じ位置に来るまでの時間も変わったのだろうか。

 

■5■下表<1>は地球から見て太陽が天中する周期、<2>は月が天中する周期、<3>は地球の1日を24時間に換算した時の<2>の数値である。これは少なくとも13億年前まで遡ってもほぼ同じ数値になることが分かっている。<4>は地球の1年の日数である。月は常に地球に同期していたのである。

 

     <1>  <2>  <3>  <4>
 現代   24.00  24.84  24.84  365日
1億年前  23.30  24.11  24.83  376日
3億年前  22.01  22.76  24.82  389日
4億年前  21.42  22.15  24.81  398日
5億年前  20.82  21.56  24.81  420日
  :    :    :    :   :
  :    :    :    :   :

 

■6■つまり遥かなる昔から、月は自転と公転を1つにして、胎児に対する胎盤のように、常に地球に同じ面を向けていたのだ。太陽系という子宮との調整をしつつ。40億年前に生物が誕生し、36.5億年前には光合成をするシアノバクテリアが登場したが、原生動物の出現は7億年前まで待たねばならなかった。

 

■7■6億年前に節足動物が出現し、4億年前に魚類が出現した。脊椎動物は海中の環境と同様に、月との周期をも生命の中に取り込んで上陸したのが、3億6500万年前だ。それまでも海中で何億年もかけて、物質としてのDNAのように、物質ではない様々な同期の要素であるリズムを生物に組み込んできた。

 

■8■グルジェフは1世紀も前にこう言った。「現代の人間は月の影響に糸を引かれる操り人形であり、人間は月へ食量を提供する家畜のままで一生を過ごす。生まれてきて作用・反作用の法則に縛られた人生を繰り返し、眠ったままただの機械のように感情の揺れるままに反応する。」もういいのではないか?

 

■9■2012−13年もとうに過ぎ、月も人間も否定することは何もない。内包した上ではみ出しで行けばよいのではないか?月は決して怪物ではなく、むしろ地上の生命に変わることなく恩恵を与え続ける大きな胎盤であり、かつ誰の生命の中でもリズムを刻み続けているという意味ではミシャグジの王でもある。

 

■10■太陽暦、太陰暦、神聖暦。世界暦、銀河暦、地球暦。優秀な暦はたくさんある。しかし決して失念してはならないのは自分暦である。個人の外に在る暦と内なる暦を調和させて生きるということ。それは神社仏閣の神仏より原初的であり、ほかならぬもう1人の自分自身でもある生命の神王ということだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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  • 2018.09.12 Wednesday
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