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  • 2019.08.22 Thursday
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波打ち際という界面に佇んで

 

■1■ここのところ何カ月もずっと水際という界面を意識している。科学的把握によれば今の宇宙ができてから138億年、地球が誕生してから46億年、そして脊椎動物の歴史が5億年。三木成夫の『胎児の世界』の中には、胎児が母体の中でこの5億年の「生命記憶」が超高速で再現されるさまが描かれている。
 
■2■5億年の生命記憶における水際。それは自分も含めた生物進化の最大のイベントである脊索動物の上陸を含む前後であり、生命個体としての自分や他人の胎児期間における両生類期の前後であり、誕生自体の前後であり、そして現今の次元両生類としての世界観の大変容前後を含めた今そのものでもある。

 

■3■「個体発生は系統発生を繰り返す。」ドイツの動物学者にして哲学者であるヘッケルの有名な言葉だ。この状況証拠的な提示は示唆に富んでいる。しかしこれは「我々には個体発生はあたかも系統発生を繰り返しているように見える」という観察を語ったのであり、進化の仕組みを解明したものではない。

 

■4■この系統発生を繰り返す個体発生の過程で、魚型の胎児は1度だけ息も絶え絶えになり、必死になって何かに耐えてもがき苦しむ時期がある。それは胎児が魚をやめてデボン紀の上陸劇を再現する姿である。それを乗り超えると再び元気になり、短時間の内に爬虫類、鳥類、哺乳類の形へと変身していく。

 

■5■観念的な話ではない。私達もみな通過したところだ。人間であれば受胎32日目から受胎38日目までであり、それは3億7千万年前のデボン紀初期から3億1千万年前に相当する。この間の胎児の1日は1千万年に相当する。この後、胎児は260日程をかけて上陸後からの3億1千万年をなぞって成長する。

 

■6■そして個体としての誕生時に、羊水の破水によって「初めての2度目」の上陸劇を演じることになる。水中から大気中への反転。重力は6倍、酸素濃度は30倍。生命戦略に則って血圧は倍になり、肺呼吸はほぼ瞬時に肺呼吸へと転じる。幼児はさらに人類の進化をなぞり成長する。それでは今から明日は?

 

■7■どこで反転が起き、どのような逆パースや対数的相対関係があるかをしっかり把握しようとし、この私達の1日1日、一刻一刻がどのように多重多様に生命そのものと呼応しているのかも失念せず、そしてひとりだけ隔絶しているという根本的な誤謬を超えて、できるだけ丁寧に生きていけたらと考える。

 

(多分続く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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