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阿修羅王とSU-METAL

        

 

■1■光瀬龍原作で、萩尾望都が漫画化した『百億の昼と千億の夜』というのSF作品がある(1)。「神」をテーマにしてプラトンや釈迦やナザレのイエス等が登場する壮大なスケールのSF作品だが、その中で重要キャラクターとして登場する「阿修羅王」は、凛々しい中性的な美少女として描かれている。

 

■2■光瀬龍の原作を萩尾望都は完全にわがものにしてこの作品を描いている(2)が、本来4億年の長きに渡り帝釈天軍と戦いを続けている男性神なのだが、この作品では少女に設定されているこの阿修羅王に、当時の私はかなりヤラれた。そして今朝、BABYMETALがこの阿修羅王に似ていることに気づいた。

 

 

■3■特に視覚的には中央のSU-METALと重なるのだが、誰かこのような相似性について言及してくれている人はいないだろうか。BABYMETALの天才性や革新性は卑弥呼やアメノウズメや出雲阿国ともよく比せられるが、この阿修羅王の既存の構築された管理社会の幻想性に対する徹底的な戦いの意志とも重なる。

 

■4■初見に対して極力既存の知識や記憶で解釈しようとる人間の知覚認識の在り方をはみ出して、BABYMETALの斬新さと未来性と比類なき実力などを、先入観や好みの絶壁を超えて共有するには、共有する言葉の結びつきで既存の意味や解釈にないものを表す「詩」の形態の他に、同型対応視という提示方法。

 

        

 

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(
1)原作は1965年12月号から1966年八月号まで『SFマガジン』に連載され、漫画は1977年34号から1978年2号まで『週刊少年チャンピオン』で連載された。

(2)この漫画版に対して「原作が私自身のものだから、たいへん語りにくいのだが、実際、よくやったものだと思う。(中略)萩尾さんは萩尾さんのやりかたで原作を完全にわがものにし、乗り越えたと思う。」と光瀬龍自身が記している。
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★まあSU-METALは歌に関しては本当に天才的で、ステージでは明らかにゾーンなどという生易しい表現をさらに突き抜けてしまって、未来的なミシャグジが憑いているとか、神霊が乗り移っていると表現できるほど、既知の自分と未知の自分が1つになっているが、ステージを下りると、愛情を持って「ポンコツ」と呼ばれるほどドジでちょっと抜けたキャラになる。

 

★そこがまた人間的でもあるのだが、BABYMETALの3人ともがステージ上では明らかに「凛々しい中性的な美少女」であり、かつ性差を超えた存在でありつづけるのも、人間として少し目を離すと既に異なる存在になり続けているような、心身ともに成長著しい後戻りできない時期で、もういつもこれが最後、これが最後と思いつつ、まだ未踏の成長進化は止まらない。

 

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★阿修羅は元々ヴェーダ文献においてアスラの長であるとされたヴァルナとミトラは諸側面においてゾロアスター教のアフラ・マズダーとミスラに対応し、由来はミトラとも呼応しうる善神…というより最高神だった。

 

★阿修羅はシャチーという自分の娘を帝釈天に嫁がせようと思っていたのに、帝釈天は待ち切れずに誘拐して凌辱した。しかもシャチーは帝釈天を愛してしまい阿修羅神族を裏切る。怒った阿修羅が帝釈天に戦いを挑む。

 

★阿修羅が天界から追われて修羅界を形成したことになっているけれど、この仏教に取り込まれた文脈の中においても、旧約聖書中で、人の娘達に恋して地上に降りた天使たちに対してと同様、私は阿修羅の方が好きだ。

 

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★物語の終盤に阿修羅が「あなたは勝てるのか!?あなたは自分の『死』と戦って勝てるのか!?」と問われて、次のコマで無言のまま涙を流すシーンがあった。

★阿修羅王の戦いに終わりは無く、また新たなる百億の昼と千億の夜が始まる…というラストシーン。非常に無常感が漂ったエンディングで記憶に残る。

★そしてBABYMETALの現今の存続は、このエンディングの静かな、しかし諦念ではない哀感のようなものを越えて先に進むのに40年の時代を要している。

★そういうあたりの未来と未知を孕んだ物言いだったわけだ(^^)。国内でBABYMETALの認知度や評価が低いのは、1つには社会やマスコミを牛耳っているものへのレジスタンスでもあるからだと捉いる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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