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つげ義春の「紅い花」

 

■私の中ではこれまでに3回大きなつげ義春ブームがあった。先日、名古屋は千種区にある正文館というちょっとマニアックな偏りの本も置いてある本屋さんに行って、「つげ義春 夢と旅の世界』という雑誌を買って来た。彼の作品は間を置いて読むと、既読感はあるものの、とても新鮮に響くものがある。

 

■代表作の1つでもある「紅い花」を読んだ。読んだこと自体は数度以上だけれど、正確に間を置いては4度目のじっくり読みだった。その都度違うのだけれど、全く読後感が変わっていた。こちらの方が変わっているからでもあるけれど。全作品を読んではいないけれど、やはり私は「紅い花」が一番好きだ。

 

■描き始めるとあれもこれもといろいろ書き連ねて止まらなくなるだろうし、一番の感想文に相当するのは自分で作品を描くことだとずっと昔から思っているので、本当に一番好きだということ以外は一言も語らないで置く。これだけ読後感が変わるということ1つ取っても、人生長生きしてみるものだと思う。

 

■つげさんには温泉がらみの作品も結構多い。奥会津の温泉たちにはぜひじっくり行きたいと思って、まだ行かずに取ってある。温泉は台風や地震で消滅したりすることも多々ある。取材して熟考して作品化された世界と、現実に存在したということになってる世界も、半世紀近く経った今では区別が付かない。

 

■つげさんは二十数年前に休筆し、そのまま引退してしまった。つげさん自身の人生もまたドラマチックだ。私は同じような生き方はできないけれど、つげ義春という漫画家と同じ時代で本当に良かったと思う。異時代は直接知り得ないから分からない。巡り会う人と会わない人との違いも同じなのだろうか…。

 

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■先年のマヤの13バクトゥンの切り替わりより前の、というより東北大震災より前の2010年に他界してしまった、非常に近しい友人が2人いる。ケムイチ君こと石黒健一とケイスケベーこと銀川啓介だ。2人とも大学で同じ英文クラスで、反社会的かつ反宗教的なところで実にウマが合い漫画の趣味も近かった。

 

■私は大学2年までにほとんどの単位を取り、彼らは逆にかなり取りこぼしていた。私は3年以降、まじめに学問をやることに飽き(基本的に学者タイプではないことが分かったし)、大学4年時には彼ら2人の取得単位とほぼ同じになった。彼らはその後、社会に出たくないからと猛勉強して大学院に行った。

 

■私は学生中に漫画家として一応デビューしていたので、社会に出ていつつ正味では出てはいなかった。彼らはさらに研究を深めて大学の先生になった。自分たちでこんな人間が教育を担うとは恐ろしいことだと冗談を言っていた。後で知ることになるのだけれど、漫画月間誌にCOMとガロの2流派があった。

 

■大学2年の頃ケムイチ君が、マロが持つのに相応しいからという理由で、CM全冊を私にくれた。とてつもないボリュームだった。萩尾望都や竹宮恵子かの初投稿などもそこで見た。漫画の奥深さと可能性をそこで見た。しかし時にカウンターカルチャー系の「ガロ」があることも、その辺りで知った。

 

■つげ義春の作品に巡り合うのはまだまだ先だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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  • 2017.08.12 Saturday
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