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  • 2024.01.09 Tuesday
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サイコロを振る神は右利きか左利きか?



■正6面体のサイコロを取り出して、<面心−面心>の回転対称軸方向から片目で見ると、面は1面しか見えない。これをとりあえず「1」の面だとしよう。次にサイコロをそのまま45度上に回転させてみよう。視線は<線心−線心>の回転対称軸に視線が重なって、2つの面が見えるはずだ。下には「2」が見えたとしよう。

■サイコロの目の唯一の規則は「向かい合う面の合計が7になる」ということだ。つまり1と6、2と5、3と4は向かい合う面にあるということだ。だからこの時点ですでに1の裏が6であり、2の裏は5だということは分かっている。さて、この残る左右2面のうちのどちらが「3」かというのが問題である。

■答は2種類ある。もちろんそれだけでは答になっていない。実はサイコロは、科学的に言えば右手系と左手系という鏡像対称性を持つペアの2タイプがあるのだ。「左回り⇔右回り」とか「雄サイコロ⇔雌サイコロ」という区別もあるが、このことは水晶好きの人にはお馴染かも知れない。



■さて話の続きだ。次にサイコロをそのまま右側に45度回転させてみよう。<点−点>の回転対称軸と視線軸が重なって、今度は3つの面が等しく見える視座になったはずだ。そこで1と2のほかの第3面には多分「3」が見えるはずだ。もし日本であればの話だけれど。

■サイコロにも東洋系と西洋系がある。いま見た3面が「1、2、3」であれば、それは西洋系のサイコロである。もし「1、2、4」と見えたなら、それは東洋系のサイコロである。あれ、日本は東洋でないのか?実は東洋系といってもメインは中国である。日本はむしろ表向きの分化は西洋系に統一されているのだ。

■しかし洋食も中華もお手軽に食べられる日本だから、実は中国文化系の時計回りサイコロも探せば見つかるはずだ。ただし最近では中国でも国際化が進んだからではなかろうが、最初に見た「サイコロの目が反時計回りに1、2、3のものも用いているようだ。

■復習してみよう。1と2のサイコロの目は隣り合わせの1パターンしかない。その裏が6と5なのも変わりようがない。問題は残る2面のどちらに3が入るかで2種類のパターンになる。「向かい合う面の合計が7になる」というルールがなければ全部で30パターンが可能なのに、鏡像対称性を有するわずか2パターンに収束しているのである。

(なおサイコロの目の2と3と6が右上がりか左上がりかの区別はここではしていない。)
 


知らざぁ言って聞かせやしょう〜



■昨日はしばし自らに休息を与えることになった。もっとも愚妻の歌舞伎好きに付き合うということだったのではあるが。いつも出掛ける時から入場まで直前にバタバタとするので、それを回避すべく数時間前に早くも家を出た。地下鉄伏見で下車すると、栄方面に歩いてみる。実はお昼がまだで、目当てもないまま自分の足でそれらしきお店を無意識ダウジング。

■個人的には初めての裏道を歩いてみるのが結構好きなのだけれど、愚妻が「あ、ここに入ろう」と言ったお店が2階の「スパゲティハウスヨコイ」というところ。どうも元祖あんかけスパゲティのお店らしい。あれこれユニークな名古屋メシはほとんどみんな味が濃いので、ひつまぶし以外はそう積極的に食べようとは思わないのだが、あんかけスパゲティだけは結構好き。

■画像はいつも食べ始めてしまってから「あ、デジ撮ってナウするの忘れた」と言う愚妻がめずらしく撮ったもので、手前が「バイキング」奥が「ミラカン」という名前。私は奥のほうの皿を食した。それでもまだ御園座の午後4時15分開演の午後の部まではかなりの時間があるので、腹ごなしに白川公園まで足を延ばす。午前の部の団体さん用のバスが何十台も停車していた。



■名古屋市美術館では愛知トリエンナーレもやっていたのだが、入場料が高いのでパス。一生懸命やっていてる人たちには申し訳ないが、私は個人的にはトリエンナーレはいまいち好きになれない。うまく言えないけれど、どこか臓器移植や輸血の感覚があるからかな。他者のことはとやかく言うつもりはないけれど、個人的には臓器移植や輸血には関与したくないんだよね。ごめんね。

■美術館の裏手で何気に青空展示してある像の1つとからまって、勝手に歌舞伎の見得切りのまねごとなどをしたり、泡立ちコーヒー店に入ったりしているうちにいよいよ開演である。実は先日名古屋開府400年記念の長い「通し狂言・旭輝黄金鯱」と品格と技量の舞踊「汐汲」からなる午前の部も鑑賞したので、これで今回の吉例顔見世は通鑑となるわけだ。

■夜の部は三変化舞踊の「舞妓の花宴」、魂魄漲る浄瑠璃と三味線に乗せた嘆情の「伽羅先代萩」、打って変って菊五郎の狂言仕立ての「身替座禅」、そして菊之助の弁天小僧と松縁の南郷力丸の掛け合いが心地よい「弁天娘女男白浪」と色とりどりの玉手箱である。いやそれにしても弁天小僧ゆかりの江の島や鎌倉の地名が出てくる度に、藤沢が実家の私は妙な気分に。



■揃いの衣装に身を飾った五人男が傘を差してひとりずつ名乗りを上げる見所が、最後に来ていまひとつ盛り上がりに欠けていたのは残念だが、いやそれにしても、この二人の掛け合いならばいつまでも聞いていたいと思わせてくれる尾上松緑と尾上菊之助は実に素晴らしい。歌舞伎に関しては書き連ねたいことはたくさんあるけれど、いまはそれに耽っている時ではない。

■場内ではできなかったけれど、最後に一声どうしても上げたい。「音羽屋っ!」…さあ今日からはまた、きっちり自分の成すべきことに専念することにしよう。しかしもう秋だなあ。温泉日和が続くわけで…。いやいや、それまで、やめやめ、やめいぃっ!(ここ、心の中では見得を切ってます…笑)


神は脳内からどこへ退縮しゆくのか?



■神に話しかけることは聖なる祈りとして認識されるけれど、神のほうから話しかけられたというと一種の精神病として扱われる。最近共感覚は神経医学では普通のこととして扱われ始めているが、個人的には誰にでもありうることとして、神との双方向の対話を共感覚として扱う1つの可能性を考えている。

■脳内で起こっていること、そして外部から起こしうることの研究がプライバシーを歪め、社会を管理しようとする側の絶好の手段となるという考え方と不安はさほど役に立たない。現実はとうに先に進んでいて、社会の中で生活している者はみな普通に無数の操作の下にある。

■それが当たり前のこととして、そこから先に進むためには、田舎や人跡未踏の地や宇宙空間に行く必要はない。そこすらもある意味、脳内世界の範疇から一歩もはみ出ていないのだから。それは自分自身からはどこまで行っても逃れられないという事実や、道具なしには自分の顔すら見えない現実と等値だ。



■fMRI()で瞬時かつ継続的に脳の反応部位・励起部位を画像で見られるということは、自らがそのフィードバック技術を用いない限り、悪用されるか自分にとって誤用されるのは明らかだ。自分が考えていると思っているものと、実際に考えているものとも差は自分ではわからない。

■どんな権威にも恐怖にも引け目やたじろぎを持つ必要もないし、どんな外的圧力に対しても抗する姿勢は保ち続けてしかるべきだ。しかし現在の問題はあらゆる外界や世界と普通に把握しているもののほとんどが自分が自覚していない脳の中の自分であるということだ。

■そのほとんどすべてでもありうる違いが微妙なずれに過ぎないとしても、それもその外の「他者」の存在自体の慈愛を感じられるか否かが、決定的な分水嶺になりかねない。神は死んだはもうとうに古い。世界は死んで久しく、自分一人がまだひっくり返ったまま立ちすくんでいる。



■ここ10年で爆発的に進化した脳内科学はコンピュータのたまものだが、コンピューの発達以上に急激なので、感情や意志、神経症やさまざまな鬱に対するカウンターを当てることがほぼできるようになりつつある。しかしその物質を介さないで自力で成す姿勢がなければ凶器となる。

■天使的人間と機械的獣人間に分かれていくという予言は、実はとうの昔に実現している。ただ一縷の救いは、それがいまだ完全に個体として分化されているのではなく、人類という種の中での出来事であるということだ。どちらでもないところへのブレイクスルーを見つけねばならないだろう。

■誰も自らの顔を鏡や機械なしには見られないと言ったが、実は誰も自らの脳内しか見られないという表現をかぶせても構わないだろう。他者の顔は見えても、他者の脳内…すなわち他者の見ている世界そのもの…は見えないのだ。強制共鳴ではなく自覚的共鳴で二而不二となるべし。

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)fMRI (functional magnetic resonance imaging) はMRI(核磁気共鳴も参照)を利用して、ヒトおよび動物の脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つである。最近のニューロイメージングの中でも最も発達した手法の一つである。(wikiより) 


トポロジカルな太陽系



■以前に、アステロイド及びカイパーベルト領域も含めて、太陽系の惑星軌道を8ではなく10とする捉え方を示した。この各軌道に対応させた1〜10の各数を2乗してその総和を見たのだが、これらの数値から5だけを特別扱いすることで、その総和から260と365を導き出した。太陽系の4つの内惑星と4つの外惑星をシンプルに内と外に分けてもその対称性が見て取れるが、これらを両手を用いた様々な印契のように組み合わせても、そこにはまた新たな対称性を見出すことができる。



■ここでも今新たに1〜9までの各惑星軌道と軌道長半径の関係を見てみることにしよう。先ず5を除外した1〜9までの数を奇数番号<1、3、7、9>のグループと偶数番号の<2、4、6、8>のグループに分けてみよう。つまり<水星・地球・土星・海王星>と<金星・火星・木星・天王星>のグループである。シンプルにそれらの番号を足すと共に20になる。しかし驚きなのはここに実際に各惑星の軌道長半径を入れて掛け合わせても、やはりどちらもほぼ同じ数値になるということだ。すなわち<水星×地球×土星×海王星>=<金星×火星×木星×天王星>になるのである。



■上図は実際の距離や惑星の大きさではなくその関係性をトポロジカルに表したものだが、これを踏まえて上の関係が本当に成り立っているのか実際に確かめてみよう。有効桁数を小数点以下4桁、軌道長半径の単位は天文単位(AU)として計算しよう。まず水星・地球・土星・海王星の軌道長半径の積は111.3694AUとなる。一方金星・火星・木星・天王星の軌道長半径の積は110.1948AUである。誤差わずか1.05%なので、これはほとんど同じであると見てかまわない数値であろう。



■ところで計算をしているとさらに別のパターンがあることに気がつく。最初の図の上側で示した最も内側と最も外側から順次2惑星ずつペアにしていく関係と、1つ飛ばして結んだ2惑星ずつの関係とを示す弧を辿りながら、以下のような数値を確認してみよう。ここにも美しい比の関係があることが分かる。なおその下の式は同じ式に惑星軌道番号自体を当てはめ、微分積分的に掛け算を足し算に、割り算を引き算に直してみたものだ。全体構造における位置も重要であることが分かる。

(水星×海王星)/(金星×天王星)=11.6557/13.9007=0.8350 逆数は1.1926
(地球×土星) /(水星×海王星)=9.5549/11.6557 =0.8198  逆数は1.2199
(火星×木星) /(地球×土星) =7.9272/9.5549   =0.8294  逆数は1.2053
(水星×地球)/(金星×火星)  =0.3871/1.1021  =0.3453  逆数は2.8959
(木星×天王星)/(土星×海王星)=99.9862/287.7019=0.3475 逆数2.8774

(1+9)−(2+8)=0  
(3+7)−(1+9)=0
(4+6)−(3+7)=0
(1+3)−(2+4)=−2
(6+8)−(7+9)=−2

■この絶妙な関係はAlex Geddesの発見した不思議なパターンである (1)。

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1)『星たちのダンス』ジョン・マルティノー著青木薫訳ランダムハウス講談社より。


プラトン立体とケプラー・ポアンソ立体



■プラトン立体、すなわち全ての面が同一の正多角形で構成され、かつ全ての頂点に集まる面の数が等しい多面体は正4面体・正6面体・正8面体・正12面体・正20面体の5種類しかなかった。しかしケプラーは正12面体と正20面体の辺を星型化することにより、1619年に小星型12面体と大星型12面体の2つを発見した。またほぼ2世紀後の1809年に、ポアンソがその双対立体である大12面体と大20面体の2つを発見した()。この4立体をまとめてケプラー・ポアンソ立体と呼ぶ。

■プラトン立体とケプラー・ポアンソ立体の最大の違いは、前者が凸多面体であるのに対し後者は凹多面体であるということだ。なお正12面体と正20面体及び4つのケプラー・ポアンソ立体は、みな黄金比を生む5重回転対称性を持つ。なおここでこの対称性の美しさを持つ9立体を、10進法の1〜5まで及び6〜9までの数と対応させてみることは、際立って恣意的に過ぎるというよりむしろ自然な発想ではなかろうか。またこの場合の数字の「0」に当たるものは球体を据えて良いだろう。



■プラトン立体の定義の「全ての面が同一」を緩めて、面が同一ではなく複数の正多角形でも良い凸多面体であるアルキメデス立体は13種類あった。これらの双対立体であるカタラン立体も13種類あるので、合わせると26種類になる。また全ての面が正3角形の凸多面体のデルタ多面体は全部で8種類あるが、そのうちの3種はプラトン立体でもある。さらに面が全て同一の菱形のみで構成されている立体である等面菱形多面体は4種類存在する。星型多面体などはここでは言及しない。

■ジョンソン立体(ザルガラー多面体)とは、全ての面が正多角形で全ての辺の長さが等しい凸多面体のうちでプラトン立体・アルキメデス立体・アルキメデスの角柱・アルキメデスの反角柱以外のことを言う。全てをここで図示することはできないが、これらは全部で92種類ある。92という数をそのまま自然界に存在する最後の元素ウランの原子番号や、正4面体を除く4つのプラトン立体の面と点の総和である92に結びつける余地も余裕もはないが、興味ある数であることに違いはない。



…………………………………………………………………………………………
)1811年にオーギュスタン=ルイ・コーシーが星型正多面体は全部でこの4種類しかないことが証明された。


猫まんが『存在の重すぎる証し』

 

              
            ■次回作をお楽しみに■

猫まんが『猫々10進法の最大欠点』







                  ■おしまい■


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